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西武ライオンズ歴代ベストナインをSKE48・惣田紗莉渚が選ぶ

2021/03/13

SKE48のメンバー惣田紗莉渚は、名古屋・栄を中心にアイドル活動を行なう傍ら、球団イベントなど埼玉西武ライオンズの"ファン代表"としての活動も活発に行なっている。埼玉県出身で、小さい頃からライオンズ一筋だという彼女に、ライオンズの魅力を聞いた。

■ライオンズ一筋!球場の思い出は松坂投手とお弁当?

惣田がライオンズファンになったのは、ファンクラブ会員だった父がきっかけ。

「幼い頃からずっと身近にライオンズがありました。物心つく頃には既に球場に連れて行ってもらっていたので、気がついたらファンになっていましたね」

年に数度、両親や姉らと家族総出で観戦に出かけていたといい、メットライフドームには多くの思い出が残っている。記憶に残る一番古い思い出は、松坂大輔投手の姿だ。

「フィルムカメラで撮影したことを覚えています。今でも写真は実家に残っているんじゃないかな」

そんな惣田の小学生時代は、2002年に伊原春樹監督の指揮のもとでリーグ優勝を、2004年に伊東勤監督のもと日本一に輝くなど、強いライオンズの姿があった。惣田は「当時から栗山巧選手や中村剛也選手が活躍していて、中島裕之選手や片岡易之(片岡治大)選手といったスター選手も多かった」と当時を振り返る。

しかし、幼い惣田が球場で一番惹かれていたのは、お弁当だという。

「レオ(球団マスコット)の可愛いお弁当が売っていて、小さい頃はそれが楽しみだったんですよね」と可愛らしいエピソードも。きっかけはお弁当だったが、次第に野球自体に興味を持つようになり、28歳の今はますますライオンズの応援にのめり込むように。球場に通うだけでなく、行けない日でも試合チェックは欠かさない。

■始球式で珍プレーも..."推しメン"とのビジョン越しの思い出

そんな惣田のライオンズ愛が知れ渡るところとなり、2016年には初めてメットライフドームの始球式に登場した。

「始球式前にマネージャーさんとキャッチボールしていたんですが、その様子を渡辺久信さんが見ていてくださって。『思ったより上手だね。もっと上に投げるといいよ』とアドバイスまでくださったんです!」

感激した惣田は、本番ではアドバイスを意識して上方に目がけて投球。しかしアドバイスを意識しすぎたこともあって、ボールは予想よりもかなり上に飛び、ワンバウンド投球になってしまった。

さらに2度目の登場となった2019年は、準備不足もあってツーバウンド投球と悔しい結果に。「1回目の方がまっすぐ飛んでいたけれど、2回目はコントロールが悪くって...悔しいです。もう一度投げたいと思ってます」と3度目の挑戦を願っている。

しかし、いい思い出もできた。始球式前には球場内に放送されるDJとのトークイベントに出演。そこでライオンズの"推しメン"を聞かれ、幼少期から大ファンだという栗山巧外野手の名前を答えた。

すると練習中の栗山選手は、放送を聞いてガッツポーズ!球場のビジョンにその姿が映し出された。「栗山選手は練習中も、他の選手が和気あいあいとする中で黙々と練習に向き合っている方。寡黙なイメージだったのにそんなことまでしてくださるなんて、カッコ良すぎる!」と、改めてファンになってしまったそうだ。

■交流戦で辻監督からツッコミ「何でいるの?」

ライオンズと、活動拠点にあるドラゴンズとの試合という場面に遭遇する交流戦は、惣田にとって悩ましい。

2019年の交流戦では、バンテリンドーム ナゴヤ(旧・ナゴヤドーム)で行われた西武戦の応援にSKE48メンバーが登場し、惣田もその1人として球場を訪れた。もちろんみんな、惣田がライオンズファンであることを知っている。

「スタジアムDJの方も調べていたようで『きょうは敵ですよね?』ってすごくいじられました」とたじたじ。さらにはライオンズの辻発彦監督も「私のことを知っていてくださったようで、『何でここにいるの?』って声をかけて下さって...」

その日の試合はライオンズが打ちまくり、なんと16-2で勝利。その時、隣にいたのは大のドラゴンズファンである日高優月(SKE48)で、「普段はよく野球の話もするんですけれど、その日は気まずくてお互い何も話せなかったです(笑)」

■4番で悩み、復活期待の松坂投手も 惣田が選ぶ歴代ベストナイン

そんなライオンズ一筋の惣田に、今までのファン人生を振り返り、歴代ベストナインをあげてもらった。2008年の日本一メンバーや親世代が見ていた黄金期のレジェンドに加え、現役選手も並ぶ豪華なメンバー表に「実力も知名度も最高のチームです」と胸を張る。

即決したのは栗山巧選手だ。「大好きなので即決です。現役選手の中ではミスターレオと言われる選手だと思います!個人的には4番に置きたいくらいなのですが...9番にしました。下位打順でもチャンスを作れる打線です」

そして悩んだのが4番打者。「誰が4番でもおかしくないと思うのですが、長年活躍を続ける中村剛也選手を選びました。何より夏に強いことで有名で、他の選手の調子が落ちても打ってくれるんです」とその変わらぬ強さが決定打に。続くカブレラ選手との並びで、「一発がある打順で、相手投手には嫌な打線」に仕上げた。

現役時代の試合を見たことがないという伊東勤氏や秋山幸二氏、辻発彦監督の名前も入ったが、「家族から黄金期の話を聞いていて、西武の二塁手といえば辻監督だと思いました。もちろん生では拝見したことがないですが、映像で守備のまとめみたいなものを見たことがあって、本当に華麗で驚きました!」と過去映像のチェックもばっちり。

さらに投手は思い入れのある、松坂大輔投手を指名。「ライオンズに戻ってきてくれると思わなくて感激して、ユニフォームを買いました!松坂投手が投げている時に着たいので、ぜひまた球場で活躍している姿が見たいです!」

■惣田が選んだ歴代ベストナイン

1(遊)松井稼頭央
2(二)辻発彦
3(中)秋山幸二
4(三)中村剛也
5(一)カブレラ
6(DH)中島宏之
7(右)秋山翔吾
8(捕)伊東勤
9(左)栗山巧
P 松坂大輔

今年は松坂投手の復活登板だけでなく、日本一にも期待が高まる。ライオンズは2017年から4年ぶりにAクラス入りし、2018〜19年にはリーグ優勝も果たした。一方でクライマックス・シリーズ(CS)ではホークスに敗れ、日本シリーズ進出を逃していた。

「昨年(3位)もCSに進出した時に備えて、スケジュールを空けて待っていたのですが...。これまでは『もうCSなんてなくなっちゃえばいいのに!』と思ったこともありましたが、今年はCSを勝ち抜いて、絶対的な強さを見せて日本一になってほしいと思っています!」。応援する惣田も、既に気合い十分だ。

取材・文=臼井杏奈
写真=株式会社ゼスト提供

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