ファームのススメ

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選手への想いを作品で表現!書道アーティスト 原愛梨がホークスを書き続ける理由

2021/10/07

書道と絵を融合させた「書道アート」を手掛ける原愛梨さん。数々のアスリートを題材とした作品を書いており、独自の手法でスポーツの魅力を表現しています。大のホークスファンで、自身のSNSでホークスをテーマにした作品を度々投稿。選手からの反響も多いそうです。球団からのお声がけもあり、過去には球団グッズのデザインに携わったこともあります。

前編では、ホークスとの出会いや作品に込めた想いを伺いました。スカパー!ファームコラム恒例となっているソフトバンクホークス歴代ベストナインも発表していただきました。

気づけばファンに。ホークスに囲まれた生活

私は福岡県が地元で、一家全員がホークスファンなんです。特に父と姉が大ファンで、小さい頃からよく福岡ドーム(現:福岡PayPayドーム)に連れて行かれていました。当時土日は書道教室に通っていたのですが、その合間を縫って少なくとも月2回はドームを訪れていましたね。物心が付いたときには自分もすっかりホークスファンになっていて。家のアルバムには福岡ドームで撮った写真がたくさんあります(笑)。

原さんの幼少期のお写真、マスコットのハリーホークと

今はなかなかコロナで応援には行けませんが、家でも中継を流しながら作品をつくっています。ホークスが勝っているときはテンションが上がって、作品もどんどん進みますね。いい場面になると盛り上がりすぎて手が止まるので、結局仕上がる時間はあまり変わらないことが多いですが(笑)。

ホークスへの想いを作品で表現

書道アートというスタイルは、「書道の面白さや楽しさをもっと多くの人に伝えたい」という想いから始めたものです。

自分の気持ちや言葉にできない感情を文字に込められるのが、手書き文字の素晴らしさ。そんな書道の魅力をさらに伝えるためには何ができるのだろう、と考えたのが絵との融合だったんです。

あと、やっぱりファームは選手との距離感が近いのが面白いですね。もともとヤクルトはファンとの距離が近いチームだと思っているんですが、ファームは選手や監督、コーチの声がより一層聞こえますし、サインなどにも気さくに応じてくれます。距離感が近いので、私もうかつに変なことは声に出せないなと思っています(笑)。

絵は世界共通の言語です。世界中の誰が見ても何が書いてあるか分かるので、書道と融合させることでより多くの方に書道との接点を持ってもらえると思ったんです。

テーマとして選んだひとつが、大好きなホークスでした。作品を通して野球ファンの方にも書道に興味を持ってもらいたい、作品を選手の皆さんに喜んでもらいたい、という思いでホークスの作品づくりをはじめました。特に野球は日本やアメリカで人気がある競技なので、日本の書道を知ってもらうきっかけになればいいなと思っています。

取材当日、原さんが書いたこれまでの作品(一部)を見せてくれた

作品づくりを進めるなかで、スポーツは書道アートとの相性が良いことに気づきました。スポーツ選手をテーマにした作品では、選手の躍動感や筋肉の動き、質感を表すのに毛筆独特のタッチやかすれなどが活きます。もともと作品に毛筆の良さを活かしたいと考えていたこともあり、徐々にスポーツを題材にすることが増えました。

2019年からホークスの作品づくりを始めて、この年の日本シリーズ優勝時に書いた作品はSNSでとても大きな反響をいただきました。

球団公式グッズとなったTシャツ。球団ショップにも原さんの作品が展示された

このときは、自宅で家族と日本シリーズの中継を見ていました。優勝した嬉しさから、試合終了後すぐに作品をつくりはじめて。家族が寝ているなか、夜通しで6時間以上かけて作品を一気に仕上げました。鷹のモチーフの羽ひとつひとつに選手の名前を入れ、「選手が一丸となって勝ち取った日本一」というテーマを表しました。

作品をSNSで投稿すると、ファンの皆さんから「グッズにしてほしい!」というコメントを多くいただきました。有難い事にそのようなお声が球団の方々まで届き、なんとその年のファン感謝祭の公式グッズとして作品がTシャツになることに。まさか球団公式のグッズになるとは思っていませんでしたし、選手のみなさんにも着ていただけて、とても嬉しかったですね。

原愛梨が選ぶ!ソフトバンクホークス歴代ベストナイン

これは考えるのに苦労しました(笑)。頭の中だけでは整理しきれずノートに書き出して、ようやく決まりました。

まず1番は柳田悠岐選手。全球団ベストナインを選ぶとしても外せません!出塁率も高いので1番として起用したいなと。2番は井口資仁さんです。100打点カルテット(※)の1人ですし、打撃・守備・脚力すべてにおいてパーフェクトな選手です。※2003年、当時福岡ダイエーホークスで100打点以上を出した4選手の通称。井口さんの他3名は、松中信彦さん、城島健司さん、ペドロ・バルデスさん。

3番は内川聖一選手ですね。私の中で2011年の移籍後のイメージが強く、川崎宗則選手と本多雄一さん、そして内川選手の打順で先制する流れが印象的でした。

4番はもちろん松中信彦さんです。平成唯一の三冠王で、私が見ていた試合では必ずホームランを打っていたイメージがあるくらいの頼れる4番ですね。5番は小久保裕紀さん。リーダーとしての絶対的な存在感がかっこいいですね。6番は打てるキャッチャーの代表、城島健司さんです。

7番はデスパイネ選手を選びました。打力はもちろん、個人的にデスパイネ選手の走る姿がとても好きなんです(笑)。8番は長谷川勇也選手。どんなボールでもヒットにしていたイメージがありますね。9番は川崎宗則選手です。打って走って、さらに持ち前の明るさで盛り上げてくれる絶対に外せない選手です。

最後に、ピッチャーは斉藤和巳さんです。2003年の20勝3敗の記録が心に残っています。私の中でホークスの絶対的エースといえば斎藤さんです。

このベストナインは、8番の長谷川選手から川崎選手、柳田選手と打線がつながっていくのがポイントです!考えているとなんだか監督になった気分になりますね(笑)。

1(中)柳田悠岐
2(二)井口資仁
3(左)内川聖一
4(一)松中信彦
5(三)小久保裕紀
6(捕)城島健司
7(DH)デスパイネ
8(右)長谷川勇也
9(遊)川崎宗則
投 斉藤和巳




<後編へ続く>

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