ファームのススメ

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京セラドームに通い詰めた3年間。山根七星がバファローズに惹かれた理由

2021/07/08

女優、タレントとして活動する山根七星さん。2020年シーズンまで3年間、オリックスバファローズのスタジアムリポーターとして活躍し、球場ファンを湧かせてきました。

夢中になったバファローズの魅力からリポーター時代の面白エピソード、そして恒例の歴代ベストナインまでお伺いしました。

(取材・文:臼井杏奈)
(写真:竹中玲央奈)

仕事きっかけでバファローズファンに。“ファン目線”でリポート!

野球を見始めたのは、2018年にバファローズのスタジアムリポーターになってから。私は大阪出身で、本拠地の京セラドーム大阪は近くにあったのに観戦機会はなかったんです。けれど一度球場に行ったら、その雰囲気に引き込まれました。

リポーターになった当初は選手や野球のルールを覚えるのに必死で、毎日選手名鑑を片手に観戦していました。そうしているうちに段々とバファローズというチームが大好きになって、球場に行くのが楽しみで仕方なくなって。プライベートでも観戦するようになりました。リポーターは昨シーズン(2020年)で卒業しましたが、今も毎試合のようにテレビや一球速報、ニュースをくまなくチェックしています!

リポーターではイニング間のイベントMCや球団のYouTubeチャンネルの動画でインタビュアーをしました。ファンや選手と接する仕事なのですが、皆さん温かい!それもバファローズの魅力の一つ。ただ最初のうちは自分らしさが出せずに悩んでいました。スタッフの方にも「自分で考えてやってみて」と言われるようにもなって。そこでバファローズのユニホームに私服を合わせた“ユニホームコーデ”の投稿を始めたり、選手へのインタビューでは“ファン目線”を取り入れました。

ヒーローインタビューで選手たちは試合内容や技術的な質問をたくさんされています。だから私は「ファン代表」として、選手の普段の姿やいつも見れない表情を引き出そう!と企画を立てました。

選手との2ショット写真のポーズがワンパターンだったので、お題を作って実践してもらうこともしました。ボックスの中にお題を書いた紙を入れて引いてもらい、そのポーズをとってもらうというものなのですが「ぶりっ子して」とか「美味しいものを食べた時の表情」など無茶振りに近いお題も書いていました(笑)。なかなか見られない姿だと思うので、ファンの皆さんには喜んでいただけたかな?と思っています。

若い勢いがみなぎるチーム!吉田正&山本の安定感

バファローズは若い世代が活躍するチームです。エースの山本由伸投手や打線の主軸となっている吉田正尚選手…30歳以下の選手が多く活躍しています。まだ2年目の宮城大弥投手と紅林弘太郎選手が1軍で活躍しているのもすごいですよね! 私は25歳なのですが、同級生は山岡泰輔投手や若月健矢捕手など、既に活躍する選手ばかり。刺激を受けています。

特に山本投手は、まさにチームの代表。私は彼の2年目から取材をしています。当時は中継ぎで活躍し、京セラドームで行われたオールスターゲームにも出場。そのときから真面目で質問にもハキハキ答えてくれる選手で驚いた記憶があります。今や野球日本代表侍ジャパンにも選ばれ、先発で防御率2点台の活躍をしています。山本投手が投げる日は「今日は勝てるだろうな」と試合前から安心して楽しめます!

そして、選手会長、主砲としてチームを引っ張る吉田正尚選手も頼もしくて。豪快なフルスイングが魅力の選手ですが、打率も5年連続3割超えと安定していて、どんな場面で打順が回ってきても「きっと打ってくれる!」と思えるんです。

それに吉田正選手が登場すると、球場は大盛り上がり。本拠地開催の場合、チャンスの場面ではビジョンに吉田正選手が踊る「マッチョダンス」動画が流れるんです。その動画に合わせて、球団グッズの「正尚チャンスダンベル」を持ってファンの方々が応援します。もちろん、私も持っていますよ! 球場観戦で味わう、あの雰囲気も楽しみの一つです。

吉田正選手はクールで、いつもポーカーフェイス。取材していても、なかなか笑ったり表情を崩したりしないので、一度「最近、思いっきり笑ったり泣いたりしたことはありますか?」と質問したことがありました。その時は「ない」と仰っていたのですが、優勝したらどんな顔するんだろう?いつか見てみたいです!

若手中心のチームであるのも、増井浩俊投手や比嘉幹貴投手、そしてオリックスに戻ってきた平野佳寿投手、打者ではT-岡田選手など…。ベテラン勢が安定して活躍し続けてくれているのも、今の好調を支える大きな要因だと思います。

現役選手に加えてあのレジェンドも。私が選ぶ歴代ベストナイン

ファン歴が浅いので昔の選手はあまり選ぶことができませんでしたが、私から見た歴代のベストナインを選ばせてもらいました。現役選手ばかりを選びましたが、イチロー選手は外せないので3番に。夢の打線を作りました(笑)。イチロー選手の現役時代に観戦することはできませんでしたが、映像や記録で見ていますし、今でも記念品などを目にする機会が多く、功労者として私の心にも残る方です。

福田選手は入団2年目でキャプテンについた、とても責任感ある選手。常に一生懸命なプレーが印象的で、1番バッターとして選びました。4番はやっぱり吉田正選手しかいないと思い、即決でした。精神的支柱としてもチームに欠かせない方ですし、ヒットも本塁打も狙えて守備も安定していて…いないと困ります!

オリックスに帰ってきてくれたロメロ選手は6番に(2020年シーズンは東北楽天イーグルスでプレー)。長打力があり2018年には25本塁打を打った選手ですが、素顔はおちゃめ。一緒に撮影をする際も、私の頭の後ろでピースをツノみたいにつきだしたり(笑)。
5番の杉本選手もムードメーカー。豪快で明るい打線にしました。

捕手もかなり悩んだのですが、左アキレス腱断裂から復活した伏見捕手にしました。かなり大きな怪我なので復帰するだけでも大変なのに、足に負担がかかる捕手として復活された。その力がすごいですし、尊敬します。

バファローズにはいいピッチャーがたくさんいるのですが、ここはやっぱり、チームの顔である山本由伸投手を選びました!

1(二)福田周平
2(遊)安達了一
3(中)イチロー
4(左)吉田正尚
5(右)杉本裕太郎
6(DH)ステフェン・ロメロ
7(三)中川圭太
8(一)T-岡田
9(捕)伏見寅威
P 山本由伸

選手たちの活躍は楽しみでもあり、私自身の励みにもなっています。観戦するのはとても楽しくて、リポーターは卒業しましたが、今後もずっとファンとして見続けていたいと思っています!

<後編へ続く>

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